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ウクライナは内戦の瀬戸際~プーチン大統領

2014年4月16日 11:28

 政府庁舎などの占拠を続ける親ロシア派のデモ隊の強制排除に踏み切ったウクライナの動きを、アメリカは支持する一方、ロシアは「内戦の瀬戸際にある」として、批判を強めている。

 ウクライナ・ドネツク州の北部で強制排除の作戦が開始された15日、クラマトルスクの軍用空港では、親ロシア派デモ隊とウクライナ軍の間で銃撃戦が起き、ロシア通信によると、デモ隊の4人が死亡したという。また、警察署や政府庁舎の占拠が続くスラビャンスク周辺にも軍の部隊が集結しているという情報がある。トゥルチノフ大統領代行は「ドネツクなどからじき、テロリストはいなくなるだろう」と作戦に自信を示している。

 こうした動きに対し、アメリカは支持する考えを表明した。

 「武力行使は望ましくないが、暫定政権は法と秩序を維持する責任がある」-ホワイトハウスのカーニー報道官はこのように述べ、「緊張緩和の最もよい方法は、武装グループが占拠している建物から出て行くことだ」と強調した。

 一方、ロシアのプーチン大統領はこの日、ドイツのメルケル首相と電話で会談し、「ウクライナは事実上、内戦の瀬戸際にある」として、強い警戒感を示した。両首脳は、17日に予定されているアメリカ、EU、ウクライナ、ロシアの4者協議で、平和的な解決に向けての道筋をつけることへの期待を表明したが、欧米とロシアがどう歩み寄れるかが焦点となる。