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200回超作製…小保方氏、主に3点を主張

2014年4月9日 21:49
200回超作製…小保方氏、主に3点を主張

 STAP細胞の論文で画像に不正があったと認定された理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーが9日午後、大阪市内で記者会見を開き、一連の問題について自ら説明した。この会見について、STAP細胞をめぐる問題を取材してきた大阪・読売テレビの横須賀ゆきの記者が解説する。

 一連の問題についてようやく小保方さん自身が説明するということで、会見には約500人の報道陣がつめかけた。小保方さんは冒頭、関係者に大変な迷惑をかけたと涙ながらに謝罪をした。その後、時折言葉に詰まる場面もあったが、2時間半にわたって記者からの質問にゆっくり一言一言かみしめるように答えていた。

 会見で小保方さんは、主に3点について主張した。1つ目は、論文に不正があったと認定された部分だが、これは確かにデータ管理にずさんな部分があったけれども、改ざんやねつ造ではないんだ、悪意ではないんだ、というところを強調した。

 2つ目は「聞き取り調査が不十分」で、ヒアリングは質問に対して一問一答で答えるかたちだった。もっと弁解と説明の機会を与えてほしかったとして再調査を求めている。

 3つ目として、小保方さんはSTAP細胞があると改めて主張した。これは、会見の中で一番力強く語っていたことで、STAP細胞を200回以上作製に成功していると自信を見せた。ただ、その裏付けとなるデータは出てこなかった。さらに、論文のデータに関しても、これが正しいデータと小保方さんは提示をしているが、それが本当に正しいのかどうか、裏付けできる資料も出てこなかった。

 論文含めてSTAP細胞の正当性を主張するのであれば、言葉で主張するだけでなく、納得できる客観的証拠をそろえなければ理解は得られないと感じた会見だった。

 結局、STAP細胞があるのかどうなのかという点については、9日の会見でも分からなかった。STAP細胞があるかどうかは、理研で行われている再現検証実験の結果、あるいは、共同研究者の若山教授が第三者機関に出しているSTAP細胞の調査結果で分かるかどうかということになる。