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“拉致問題”焦点 日朝政府間協議始まる

2014年3月30日 11:55
“拉致問題”焦点 日朝政府間協議始まる

 1年4か月ぶりとなる日本と北朝鮮の政府間協議が30日から2日間、中国の北京で開かれている。拉致問題の再調査を巡る日朝の激しいせめぎ合いも予想される。現地から中村圭吾記者が報告する。

 初日の協議は、北京にある北朝鮮の大使館で始まった。協議会場には日朝の協議代表が2人そろって入場した。

 協議の冒頭、北朝鮮の代表を務める宋日昊・日朝交渉担当大使は、「春になり、凍りついた川の水も溶けました。こういう季節に会談が開かれるのは意味がある」と述べ、関係改善に期待感を示した。

 これに対し、日本側の代表・外務省の伊原純一アジア大洋州局長は、「1年4か月ぶりに協議が再開できてよかった。幅広い関心事項について、真剣かつ率直な協議をし、前進させたい」と応じた。

 今回の協議で日本側は、横田めぐみさんを含む拉致被害者の再調査などを強く求める方針で、北朝鮮側がこれにどう応じるかが焦点となる。横田めぐみさんの両親と孫のキム・ウンギョンさんとの面会が実現するなど、日本政府は北朝鮮側が対話に「前向きなサイン」を送っているとみている。

 しかし、北朝鮮側は、再調査を行う場合の見返りとして経済制裁の一部解除を求めるものとみられ、激しいせめぎ合いも予想される。