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厚労省、聴覚障害認定見直し検討

2014年3月27日 2:13

 厚生労働省は、聴覚障害の認定について考える専門家の検討会を立ち上げ、26日、第1回の会合が開かれた。

 この検討会は、「聴力を失った作曲家」として知られていた佐村河内守氏が、身体障害者福祉法に基づく聴覚障害2級の認定を受けていたにもかかわらず、再検査の結果、完全な聴覚障害ではないことがわかり、社会的にも大きな関心を呼んだことから設置された。検討会では、音が聞こえるとボタンを押す「自己申告」性の検査を主とする今の認定方法を見直す必要があるか、また、数年後ごとに認定し直す制度に変えるかを審議する。

 26日の会合では、「佐村河内氏の事例は、まれなものではないか」という意見が相次ぎ、脳波を計る機械を広く導入するには「高度な知識と機械、時間が必要だ」などとして、「認定方法を大きく変えるのは現実的ではない」といった意見が出された。

 検討会は今後、聴覚障害者の団体からも意見を聞いて審議を続け、1年後をメドに結論をまとめる予定。