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理研が会見「論文作成過程に重大な過誤」

2014年3月14日 15:08
理研が会見「論文作成過程に重大な過誤」

 理化学研究所の小保方晴子さんらが発表した新しい万能細胞・STAP細胞の論文に様々な疑問点が指摘されている問題で、理化学研究所は会見で、調査の中間報告を行い、6つの疑問点のうち2点については研究不正に当たらないとの見解を発表した。残りの4点については調査を継続するとしている。

 理化学研究所の野依良治理事長は会見の冒頭に謝罪した上で、論文の作成過程に「重大な過誤があったことは極めて遺憾」とし、論文の取り下げを勧めることも視野に検討していると述べた。

 この問題は、STAP細胞の論文に様々な疑問点が指摘されているもので、理化学研究所は、6つの項目について調査を行っている。中間報告ではこのうち、細胞が光るように見える画像が不自然に見える点と、2枚のマウスの胎盤の写真が似ている点については、悪意があったとは認定できず、研究不正とは認められないと結論づけた。

 また、STAP細胞がいろいろな細胞に変わることを示すとされた画像が小保方さんの博士論文から流用されたものではないかとの疑問点については、調査委員会がそれらを「同じもの」と判断を示したことを明らかにしたが、これを含めた4つの疑問点については、不正かどうかについては、さらに調査を継続するとしている。

 これらの中間報告を受け、小保方さんの上司にあたる竹市雅俊氏は、論文を速やかに撤回し、研究をやり直すことが最も重要であるとの考えを明らかにした。調査委員会では、調査が終了した時点で小保方さん本人らに説明をさせたいとしている。