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クリミア“独立宣言”に米「憲法に反する」

2014年3月12日 7:41

 ウクライナ南部のクリミアで11日、議会がウクライナから独立を宣言する文書を採択した。こうした動きを支持するロシアに対しアメリカは批判を強め、両者の溝は深まっている。

 クリミア議会が採択した「独立宣言」では、16日の住民投票でロシア編入が支持された場合、独立国家としてロシア連邦への編入手続きを進めるとしている。ロシア外務省は独立宣言を「合法だ」と支持し、ロシアのラブロフ外相はアメリカのケリー国務長官との電話会談で、「クリミアの住民が自分たちで決める権利を尊重すべきだ」と強調した。

 一方のケリー長官は、「住民投票はウクライナの憲法に反している」とロシア側を批判した。

 アメリカ国務省・サキ報道官「ケリー国務長官はけさの電話会談で、(情勢を)悪化させるような措置をとれば、外交の余地がなくなっていくと伝えた」

 ケリー長官は、今週再びラブロフ外相と協議する意向を伝えたが、「適切な環境でなければならない」として、ロシアに対しウクライナへの主権侵害をやめるよう求めている。

 こうした中、EU諸国はロシアへの制裁を強める考えを示している。フランスのファビウス外相は、事態が改善しない場合は今週中にも追加の制裁を決定する可能性を示すなど、ロシアと欧米の溝は深まっている。