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露軍事介入で大統領G8欠席も検討~米高官

2014年3月1日 18:13

 ウクライナ情勢で、南部のクリミア半島で空港が武装勢力に占拠されるなど緊迫した状態が続く中、国連の安全保障理事会は先月28日、緊急会合を開いた。

 緊急会合は、ウクライナ議会からの要請を受けて開かれたもの。ウクライナの国連大使は「ロシア軍が違法に国境を越え、攻撃用ヘリコプターなどでクリミア半島の2つの空港を封鎖している」と述べ、支援を求めた。これに対して各国からは、ウクライナの主権や領土の一体性などへの支持が表明された。

 一方、ロシアの国連大使は会合の後、「ウクライナ危機が起きている要因の1つは外部からの介入だ」と述べて、欧米諸国を批判した。

 こうした中、アメリカのオバマ大統領は先月28日、クリミア半島での情勢について強い懸念を示した。

 オバマ大統領「ウクライナへの軍事介入には代償が伴うと、アメリカは国際社会と共に断言する」

 また、アメリカ政府高官はNBCテレビの取材に対し、ロシアが軍事介入に踏み切れば、6月にロシア・ソチで開かれる予定のG8(=主要国首脳会議)にオバマ大統領が欠席することも検討していると明らかにした。

 一方、政権を追われたウクライナのヤヌコビッチ前大統領は先月28日、ロシア・ロストフナドヌで会見し、自らの立場の正統性を主張した。

 「ウクライナの将来のために戦う。私は誰にも失脚させられない」-ヤヌコビッチ前大統領は「今も自分が大統領だ」と主張、ロシアのプーチン大統領と電話で会談したとも述べた。