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ヤヌコビッチ政権、事実上崩壊 ウクライナ

2014年2月24日 2:03

 大統領の退陣を求めるデモ隊と治安部隊との衝突が続いていたウクライナでは、大統領代行に議会の議長が選ばれるなど、政権が事実上崩壊した状態。首都・キエフ中心部にはデモ隊が残っているものの、平穏を取り戻している。現地からロンドン支局・渡辺祐史記者が報告する。

 独立広場では23日、1000人を超えるデモ隊が犠牲者を追悼するなど、平和的に集会を行っている。

 インターファクス通信によると、ヤヌコビッチ大統領は22日夜に国外逃亡を図り失敗したとされるほか、与党にも非難声明を出され議長が大統領の職務を代行することが決まるなど、政権は事実上崩壊した状態。

 焦点は次のリーダーを誰にするかに移っている。収監先から22日に釈放され、大統領への抵抗の象徴ともされるティモシェンコ元首相が、5月に行われる大統領選挙への出馬を表明している。しかし、デモ隊の中ですら賛否が分かれている。

 ティモシェンコ氏を支持する人「彼女は国民がついていける唯一のリーダーよ」

 ティモシェンコ氏を支持しない人「彼女が収監されたのは正しかった」

 今後、国民がまとまれる新しいリーダーを選べるのか、隣り合うロシアやヨーロッパ側との関係をどう築くのか、先行きは不透明。