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iPS細胞 費用安い培養液の開発に成功

2014年2月6日 14:05
iPS細胞 費用安い培養液の開発に成功

 iPS細胞を安く効率よく増やす培養液の開発に成功したと、慶応大学の教授らが発表した。治療の初期段階の費用が従来の10分の1になるという。

 慶応大学の福田恵一教授らは、ヒトのiPS細胞から心筋細胞を作り、傷んだ心臓に移植して再生することを目指している。患者1人に約10億個の心筋細胞が必要だが、もとになるiPS細胞は非常に壊れやすく、特殊な培養液の中で増やすため、この段階だけで1000万円かかるのが課題だった。

 今回の研究では、iPS細胞に必要な栄養素を初めて特定した上で、それらの栄養素を含む培養液をこれまでより安い材料で作りだすことに成功し、コストは約10分の1になるという。福田教授は数年後の臨床研究を目指すとしている。