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331グラムの赤ちゃん、元気に退院 静岡

2014年1月31日 19:35
331グラムの赤ちゃん、元気に退院 静岡

 去年1月、体重331グラムで生まれた男の赤ちゃんが31日、元気に静岡県立こども病院(静岡市)を退院した。

 退院したのは小原想生ちゃん、1歳になったばかりの男の子だ。去年、331グラムという超低体重で生まれたが、1年あまり治療を受け、4.5キロまで大きくなった。

 想生ちゃんが生まれたのは、去年の1月4日。出産予定日より100日以上早い誕生だった。胎内での発育が進まず心拍数が低下、そのままでは胎児の命が危ないため、緊急の帝王切開が行われた。体重はわずか331グラム。

 当時について、母のちさやさんは「すごい小さかった。生きていけるか不安だった。3日がヤマと言われたので、生きてほしいと思った」と話す。

 出産後、想生ちゃんはすぐに新生児集中治療室で保育器に入り、生後3か月間は人工呼吸器をつけて懸命に生きた。また、消化器系の機能も未熟で、生後6日目に人工的に肛門をつくるなど、退院までに4回手術を受けた。

 主治医の静岡県立こども病院・浅沼賀洋副医長「小さくて、か弱い赤ちゃんだった。想生くんぐらいの赤ちゃんで、元気に退院できるのは今回が初めて。本人の生命力が大きかった」

 ちさやさんは「(退院は)うれしいのと不安なのと半々。ゆっくり子育てをしていきたい」と語った。