国会で２８日、安倍首相の施政方針演説に対する各党の代表質問が始まり、民主党・海江田代表は安倍首相に対し、「脱原発」を目指す考えはあるのかとただした。

　海江田代表「将来的には脱原発を目指すということなのか、そうではないのか。明確にお答えいただきたい」

　安倍首相「化石燃料への依存度が、第一次石油ショック当時よりも高くなっているという現実を考えると、そう簡単に原発はもうやめたというはわけにいかない」

　また、海江田代表は、いわゆる従軍慰安婦問題をめぐるＮＨＫ・籾井会長の発言について安倍首相の見解をただした。これに対し、安倍首相は「政府としてコメントすべきではない。籾井会長をはじめ、ＮＨＫの職員の皆さんには、いかなる政治的な圧力にも屈することなく、中立公平な放送を続けてほしい」と述べた。

　一方、日本維新の会・松野国会議員団幹事長は、集団的自衛権の行使に向けた憲法解釈の見直しについて、国民の理解を得る必要があると指摘した。

　松野国会議員団幹事長「アメリカの意向で戦争に巻き込まれるのではないかという懸念もあります。集団的自衛権の行使に関する要件を明確にして、国民的理解を得るべきです」

　安倍首相「個別・具体的な事例にそくしてわかりやすく説明し、国民的理解が一層進むよう努力してまいります」

　見直しについて安倍首相は、政府の有識者懇談会による議論などを踏まえ、対応を検討していく考えを示した。