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2014年 野党再編は本格化するか

2014年1月5日 10:45

 2014年、野党各党をめぐっては、与党に対抗するための野党再編が本格化するかどうかが注目される。

 2013年12月、まず動きがあったのはみんなの党だった。「渡辺代表が自民党にすり寄り、与党化している」などとして江田衆議院議員ら14人が党を離れ、「結いの党」を立ち上げた。代表に就任した江田氏は「2014年早々から行動し、野党再編をする」「自ら身を捨てる覚悟で、解消も辞さない覚悟で、触媒として走り回りたい」などと述べ、2014年のうちにも野党再編を実現する決意を強調している。

 これに対し、結いの党との連携に積極的なのが日本維新の会・橋下共同代表だ。しかし、2013年12月の執行役員会で、維新の会・石原共同代表は「結いの党は護憲勢力であり、一緒にやりたくない」などと反発。結局、巨大与党と対峙(たいじ)するために、結いの党に限らず野党各党との連携を強化していくことを確認した。維新の会は原発政策などをめぐり、大阪維新の会系と旧太陽の党系で路線の対立があり、2014年はこの対立がさらに拡大することがないか執行部の手腕が問われる。

 野党第1党・民主党では、海江田代表は参議院選挙後の2013年7月に「1年後までに結果が目に見える形で出ていなければ、代表をお願いすることはない」と宣言し、2014年夏までに党の再建ができなければ辞任する考えを示した。しかし、2013年秋の臨時国会でも特定秘密保護法などの審議をめぐって野党第1党の存在感を示すことはできず、党勢の回復には至っていない。場合によっては、2014年夏に向け、党内から代表選挙の実施を求める声が上がる可能性もある。

 そこで、次の民主党代表を目指していると取り沙汰されるのが細野前幹事長だ。4月に正式に民主党内で自身のグループを立ち上げる予定で、側近議員は「細野氏は次の代表になって、その上で民主党を核とした野党連携を考えているはず。そのためのグループの立ち上げだ」と語っている。細野氏は維新の会・松野国会議員団幹事長や結いの党・江田代表らと勉強会を立ち上げており、野党間の連携の強化を図っている。

 各党の思惑が入り乱れる中、2015年春の統一地方選挙に向け、巨大与党に対抗するため2014年のうちに野党再編が本格化するかどうかが注目される。