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大麻“解禁”~「大麻ビジネス」への期待も

2013年12月31日 23:32

 アメリカ西部・コロラド州で、2014年1月1日から嗜好(しこう)品としての大麻の販売が解禁される。「大麻ビジネス」に期待が高まる一方で、住民らの間には反対の声も根強い。

 アメリカでは、医療目的の大麻については18の州と首都・ワシントンで合法化されているが、嗜好品としては、2012年12月にコロラド州とワシントン州で所持と使用が州法で認められたのが初めて。

 販売についてもルール作りの議論が進められ、まずコロラド州で2014年1月1日から、医療用大麻の販売実績がある数十店舗で販売が解禁されることになった。現地では販売店や栽培施設を回る「大麻ツアー」も計画され、州外からの観光客増加による「大麻ビジネス」への期待も高まっている。

 コロラド州とワシントン州では、2012年11月の大統領選挙にあわせて嗜好品しての大麻合法化を問う住民投票が行われ、賛成多数で可決された。公認した店舗で販売を許可し、課税することで州の財政難解消につなげることを狙うものだ。しかし、大麻がコカインなど他の薬物の乱用への入り口になるとの指摘もあり、合法化そのものに反対する住民も少なくない。連邦レベルでは大麻は依然、違法薬物に指定されている。

 議論が白熱する中、嗜好品としての大麻販売解禁という新たな段階に入るコロラド州の取り組みの行方が注目されている。