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政権発足から1年 首相、靖国神社を参拝

2013年12月26日 12:16
政権発足から1年 首相、靖国神社を参拝

 政権発足から26日でちょうど1年。中国や韓国などへの外交的な配慮から、これまで靖国神社の参拝を控えていた安倍首相が、東京・九段の靖国神社を参拝した。

 安倍首相が靖国神社に参拝するのは首相就任後、はじめての事。現職の首相が参拝するのは、2006年の終戦記念日に当時の小泉首相が参拝して以来となる。

 安倍首相は第一次政権で参拝を見送ったことについて「痛恨の極みだ」と話していた。今回、参拝に踏み切った背景には、「今度は必ず参拝したい」という安倍首相自身の強い思いがあるとみられる。

 日中・日韓関係が冷え込む中、安倍首相は8月の終戦記念の日や春と秋の例大祭では代理を立てるなどして自らの参拝は見送ってきたが、首相に近い議員は「就任1年までに参拝できないと、『安倍さんをもう一度首相に』と応援した人たちが失望する。就任1年までには参拝してほしい」と話していた。

 ただ、今回の参拝に対し、中国や韓国が反発するのは必至で、今後、両国との関係が一層冷え込むことは避けられない。こうした外交上の問題から官邸内や与党内にも参拝には否定的な意見が多くあった。与党幹部の1人は、「就任から1年のきょうという日を狙ったのだろう。中国・韓国との関係はどうにもならないから、それなら行くという事だ。ただ、リスクも高いし参拝しても、国内の支持が上がるわけではない」と不快感を示した。また、自民党幹部は「参拝でいろいろな影響は出るだろうが結局、安倍首相自身が決める事だ」と話している。