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TPP会合、年内妥結断念で終了 記者報告

2013年12月11日 9:05
TPP会合、年内妥結断念で終了 記者報告

 シンガポールで開かれていたTPP(=環太平洋経済連携協定)の閣僚会合は10日、目標としていた年内妥結を断念する形で終了し、来年1月、再び閣僚会合が開かれることになった。現地から本橋和彦記者が報告する。

 「(今回は)TPP交渉の妥結に向け、実質的な進展がありました」-会合終了後にアメリカ・フロマン通商部代表から出された共同声明は、残された多くの課題について「着地点」を見つけたとして、進展があったことを強調しているが、目標としていた年内妥結は断念する形となった。

 注目されたコメなどの重要5項目をめぐる日米交渉では、アメリカが関税撤廃の主張を繰り返し、日本側は国会決議などを踏まえ、譲れないとの姿勢を崩さず、最後まで溝が埋まらなかった。

 また、知的財産や国営企業の優遇規制の議論では、アメリカと新興国の間の隔たりは大きく、多国間交渉の難しさを示す結果となった。

 西村内閣府副大臣「作業量はまだ相当な作業量があるというのが印象です。(Q妥結が100なら今は何%?)65%くらいまできているんじゃないですか」

 TPP交渉は1月下旬にも再び閣僚会合を開くことで調整しているが、各国とも譲れない事情を抱え、妥結できるかは不透明な状況。