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親切な人だと思いました~猪瀬氏 集中審議

2013年12月10日 0:52
親切な人だと思いました~猪瀬氏 集中審議

 東京都議会の総務委員会で9日午後、猪瀬都知事が医療法人「徳洲会」グループから5000万円を受け取った問題についての一問一答形式での集中審議が行われ、猪瀬知事は自らの責任のとり方について初めて言及した。

 猪瀬知事「私なりの責任のとり方として、今後1年間私の知事の給料を全額返上したいと思い、その条例案を本定例会に提案したいと考えております」

 去年12月の都知事選の前に医療法人「徳洲会」側から猪瀬知事に提供された5000万円。これまで猪瀬知事は、収支報告書に記載が必要な選挙資金ではなく、生活のための個人的な借り入れだったと釈明しているが、9日の集中審議ではその目的について、厳しい追及が行われた。

【選挙前に徳田前理事長に会った理由について】
 自民党・高木啓都議 「(徳田前理事長に)『選挙資金を出してほしい』と言いに行ったんではないですか」

 猪瀬知事「大変申し訳ないんですが、一つ一つのことっていうのは意外と覚えてないんですよね」

【この時徳田前理事長と話した内容について】
 猪瀬知事「特に覚えておりません」(ヤジ:覚えてないわけないだろ)

【5000万円の資金提供について】
 高木都議「徳洲会で『落選してもこの金を使え』と言って、あなたが安心して都知事選に出馬できるように5000万円をくれたんじゃないか。徳洲会にとって、あなたが都知事になってほしい理由が何かあったんじゃないですか」

 猪瀬知事「僕は親切な人だと思いました」

 高木都議「ふざけるなと。テレビの前で都民国民はみんなそう言ってますよ」「“5000万円を親切な人が貸してくれた”どこの誰がそれを信じるんですか」

 猪瀬知事「僕自身は、みなさんいろんなことをしてくれるんだとおごりがあったことは確かで、(徳田毅議員も)親切だと思いまして、お金を借りたということです。そういう意味では素人だったんです。政治家としては」

 ヤジが飛び交う中、都議会の追及は3時間以上に渡った。

 公明党・東村邦浩都議「知事がどんなに抵抗しても、これは選挙資金だと思われても私は仕方ない(と思う)」(ヤジ:そうだ!)

 猪瀬知事「選挙後の生活の資金としてとっておくつもりでおりましたので、まったく手をつけずにおりまして」

 結局、従来の主張を繰り返した猪瀬知事。集中審議は、10日も行われる予定だ。