特定秘密保護法案をめぐり与党側は５日、特別委員会での採決に踏み切る構えで、日本維新の会やみんなの党と５日朝、大詰めの協議を行った。

　４党の実務者は、５日朝７時から断続的に協議を続けたが、まだ最終的な結論は出ていない。協議では維新の会が特定秘密の妥当性をチェックする新たな機関を、独立性を確保するため内閣府に設置するよう求めた。

　これに対し、与党側は内閣府にチェック機関をおくことには応じたが、４日に安倍首相が提案した特定秘密を記録した公文書の廃棄の可否を判断する組織をこれにあてると回答し、維新の会も受け入れた。

　公明党・大口国対委員長代理「それぞれの党の主張をし尽くし、文書化し確認したと。実務者的には、事実上の合意ができた」

　ただ維新の会は、さらにこの新組織に、より権限を持たせるため「局」に格上げすることや、十分な時間をかけて法案の審議をするよう求めており、最終的に賛成するかどうかは午後行われる特別委員会での政府側の答弁を聞いた上で判断する方針。

　与党側は５日午後、法案を特別委員会で採決した上で、６日までに参議院本会議でも採決して成立させる考え。

　これに対し民主党は、山崎参議院議長の不信任決議案の提出などを検討しており、徹底抗戦の構え。

　６日の会期末を前に与野党の攻防が続く。