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土砂災害警戒情報、大島町長に伝わらず

2013年10月18日 13:32
土砂災害警戒情報、大島町長に伝わらず

 東京・伊豆大島では、18日もがれきの撤去作業が行われている。今回の土砂災害では、住民へ避難勧告が出されなかったが、土砂崩れが起こる約8時間前に発表された「土砂災害警戒情報」が、町長に伝わっていなかったことがわかった。

 土砂災害警戒情報は、土砂崩れが起こる前日の15日午後6時過ぎに発表されたが、町の幹部職員によると、その情報は町長に伝えられなかったという。

 大島町の地域防災計画には「土砂災害警戒情報が出た場合、住民に伝達し、自主避難を促すとともに、町長が発令する避難勧告等の判断に活用する」と明記されている。しかし、実際には、町長に情報が伝わらなかったため、この段階で避難勧告は検討されず、避難の呼びかけも行われなかった。

 NNNの取材に対し、幹部職員は「土砂災害警戒情報はこれまで何度も出ていたが、災害は起きなかったので安心していた」と話している。

 一方、土砂災害のあった一帯の約500世帯では、16日から断水が続いているが、地元の温泉「元町浜の湯」が被災者のために18日午前11時から無料開放された。