インドネシアのバリ島で行われたＴＰＰ（＝環太平洋経済連携協定）の首脳会合が終了した８日、安倍首相は記者団に対し、年内の交渉妥結に向け、「大きな流れができた」と強調した。

　「年内に交渉を妥結すべく、閣僚や首席交渉官に指示を出すことが（首脳の）役割ではないか、と発言しました。この会合の結果、交渉の年内妥結に向けて大きな流れができたと思います」－安倍首相はこのように述べ、首脳会合の成果を強調した。また、交渉が難航している知的財産分野について、日本で中間会合を開くことを明らかにするとともに、「年内の交渉妥結に向け、日本がしっかりと役割を果たしていく」と決意を語った。

　一方、記者団が、コメなどの「重要５項目」について関税撤廃を検討していくことになるのかと質問したのに対し、「各国にはそれぞれセンシティビティー（重要項目）がある。これからさらに２国間で交渉を進めていきたい」と述べた。