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高齢者の事故死減らせ!警視庁が新たな試み

2013年9月29日 21:35
高齢者の事故死減らせ!警視庁が新たな試み

 東京都内の交通事故の死者のうち、4割は65歳以上の高齢者が占めている。高齢者の事故死を減らそうと警視庁が行っている新たな試みを取材した。

 去年、都内の交通事故の死者は183人。そのうち65歳以上の高齢者は72人と、約4割を占めた。このため警視庁は、高齢者への交通安全教育に力を入れ、街頭で高齢者に交通事故の防止に役立つ反射材を配ったり、高齢者の自宅に定期的に足を運んだりして、交通安全を呼び掛けている。

 そんな中、今年7月、高齢者の目線を生かそうと警視庁が取り入れたのが、「シニア・リーダー」だ。シニア・リーダーの役割は地域の高齢者に交通安全を指導することで、認定した15人全員が65歳以上。

 シニア・リーダーは体験型シミュレーターを使って、高齢者に横断歩道の渡り方を指導する。「わたりジョーズ君」と名付けられたこのシミュレーターは、体験者の体の動きに合わせて画面が動き、歩行中の判断能力などをチェックできる。高齢者は、視野が狭くなる傾向があるため、自分では左右を確認したつもりでも、車が見えていない場合があるという。

 警視庁交通部・藤木恒治管理官「高齢者の事故の割合は、他の事故が減少傾向にある中で横ばい状態にありますので、引き続き警視庁としては力を入れていきたいと考えています」