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ネットBK不正送金5億5千万円過去最悪に

2013年9月26日 19:12
ネットBK不正送金5億5千万円過去最悪に

 インターネットバンキングのパスワードやIDを盗み出す手口で不正送金する被害が、今年に入ってこれまでに615件発生し、被害総額は5億5000万円と過去最悪を更新したことがわかった。

 警察庁のまとめによると、インターネットバンキングの不正送金事件は今年に入って急増しており、大手銀行や地銀など18の金融機関が被害を受け、被害総額はこれまでに5億5000万円を超えた。全国の警察は、中国人38人を含む43人をこれまでに検挙しているが、いずれも口座から現金を引き出す「出し子」などに限られ、コンピューターを実際にウイルス感染させた実行犯の検挙までは至っていない。

 こうした事態を受け、古屋国家公安委員長は26日の会見で、サーバーに残る通信記録、いわゆる「ログ」の保存を企業側に義務づける法律改正の必要性を改めて訴えた。ログの保存については、政府のセキュリティー戦略会議でも議論されているが、具体的な法改正の動きにはつながっていない。