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米・ケリー長官、政権側の化学兵器使用示唆

2013年8月27日 8:51

 シリアで化学兵器が使われ300人以上が死亡したとされる問題で、アメリカのケリー国務長官は26日、緊急会見を開き、アサド政権側が化学兵器を使用したとの見方を示唆した。

 ケリー長官は今回、シリアで化学兵器が使用されたのは確実との認識を示した上で、「アサド政権が化学兵器を維持し、攻撃能力があることも分かっている」と述べ、政権側が使用したとの見方を示唆した。

 また、国連の調査団が26日、首都・ダマスカス郊外の現場へ向かう途中、何者かに銃撃を受けたことについても「国連調査団への攻撃と現場付近への砲撃によって、アサド政権の信頼性はさらに低下している」とし、政権側を厳しく批判。化学兵器の使用には厳しい対応を取る考えを強調した。

 一方、イギリスのキャメロン首相は26日、ロシアのプーチン大統領と電話で協議した。イギリス政府によると、「アサド政権が化学兵器を使用したのは明らかで、反体制派には使う能力が無い」と述べたキャメロン首相に対し、プーチン大統領は「化学兵器が使われたかどうかや、誰が使ったかについては証拠が無い」と主張。立場の隔たりが鮮明になっている。