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TPP会合 米・豪との関税交渉持ち越し

2013年8月24日 4:33
TPP会合 米・豪との関税交渉持ち越し

 東南アジアのブルネイで開かれていたTPP(=環太平洋経済連携協定)の閣僚会合は23日、共同声明を発表して閉幕した。声明は交渉の年内の妥結を目指し、各国に一層の努力を求めている。

 2日間にわたる閣僚会合を終え、共同記者会見の冒頭では、議長を務めたアメリカのフロマン通商代表が共同声明を読み上げた。

 フロマン通商代表「次のAPEC(=アジア太平洋経済協力会議)に向け、活発に交渉を続けていくことに合意した。この会合(APEC)が参加12か国にとって、画期的な合意に向けた重要な節目となる」

 参加国は年内の交渉妥結に向け、10月のAPEC首脳会議の際の閣僚会合までに一定の成果を目指す方針で一致した。一方で、知的財産や国有企業を巡る議論では、アメリカとアジア諸国の間に隔たりがあり、交渉の進展は不透明な状況。

 また、農産物の重要5品目を抱える日本にとって交渉の最大の焦点とも言えるアメリカ、オーストラリアとの関税交渉は、両国の国内事情などで、今回のブルネイ会合では行われず、来月以降に持ち越された。

 各国が抱える国内事情と交渉の早期妥結という2つの課題をどう両立させるのか、交渉の行方が注目される。