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休戦60年で軍事パレード 中国に配慮も

2013年7月28日 1:33
休戦60年で軍事パレード 中国に配慮も

 朝鮮戦争が休戦してから27日で60年を迎え、北朝鮮の首都・平壌では大規模な軍事パレードが行われた。金正恩第1書記が出席したが、注目された演説はなかった。

 平壌市内の金日成広場で行われた軍事パレードには、金第1書記も参加した。しかし注目された演説はなく、側近の崔竜海総政治局長が演説を行った。

 崔総政治局長「現実が示すように平和を望むなら、戦争を準備しなければならない。防衛力を強化し、外国勢力の侵略をしっかりと打ち破る準備をしなければならない」

 一方で崔総政治局長は、戦火を交えたアメリカとの関係については触れず、核兵器への言及もなかった。

 今回のパレードには朝鮮戦争で北朝鮮と共に戦った中国の李源潮国家副主席も出席、中朝友好をアピールしつつ、国際社会との対決姿勢を示す形にならないよう、中国に配慮した可能性もある。

 パレードでは、前回と同様に大陸間弾道ミサイル級とされるミサイルの他、核兵器を意識させる狙いなのか放射能のマークが描かれたカバンをもった軍人らが確認された。

 午後には、朝鮮戦争記念館の開館式典や、記念の花火大会が開かれた。ここでも金第1書記の隣には、中国の李副主席がいた。

 一連の大規模な行事は、国内向けには国威発揚を図る一方で、中国にも配慮し、アメリカなどを刺激しないものになったといえるかもしれない。