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休戦60年でパレード 平壌から記者報告

2013年7月27日 20:10
休戦60年でパレード 平壌から記者報告

 朝鮮戦争が休戦してから27日で60年を迎え、北朝鮮の首都・平壌で大規模な軍事パレードが行われた。平壌から鹿野正樹記者が報告。

 27日は平壌もかなり暑く、参加者の中には熱中症で手当てを受ける人もいた。パレードの中盤、ヘリコプターが超低空で現れると会場はどっと沸いた。ただ、軍事パレードは大規模だったが、意外性はあまりなかった。北朝鮮とともに戦った中国の李源潮国家副主席が参加し、中国語のスローガンが登場するなど、中国への配慮がにじんでいたのが印象的だった。

 発言が注目されていた金正恩第1書記だが、演説はしなかった。正確な理由はわかっていないが、6か国協議の議長国として各国との仲介役になっている中国の李副主席が参加する中、自らの演説で国際社会との対決姿勢をあおるのを避けたいという思いがあった可能性がある。

 代わりに演説した崔竜海氏もアメリカとの関係については触れず、核兵器への言及もなかった。北朝鮮はこのところ、国際社会との対話に前向きな姿勢を見せている。

 大規模な行事で国内向けには国威発揚を図る一方で、中国にも配慮し、アメリカなどを刺激しないという内容だった。