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海兵隊的機能確保が重要~防衛白書中間報告

2013年7月26日 12:55
海兵隊的機能確保が重要~防衛白書中間報告

 防衛省は新たな防衛大綱の中間報告を取りまとめ、26日、小野寺防衛相に報告した。中国による領海侵犯が相次ぐ沖縄・尖閣諸島などの離島防衛強化のため、自衛隊に「海兵隊的機能の確保が重要」だと明記した。

 防衛大綱は約10年間の安全保障政策の指針で、政府は年内に新たな大綱を閣議決定する方針。中間報告では、中国による日本周辺での活動の活発化を受け、尖閣諸島などの離島防衛で「機動展開能力や水陸両用機能(海兵隊的機能)を確保することが重要」と明記。侵攻された島を奪還する事態も想定し、陸上自衛隊の専門部隊の人員や装備を拡充して、アメリカ海兵隊のような能力を持たせる方針を打ち出した。北朝鮮のミサイル対応では、「弾道ミサイル対処態勢の総合的な向上による抑止・対処能力の強化について改めて検討し、総合的な対応能力を充実させる」として、自民党が提言した敵基地攻撃能力の保有については直接的に言及しなかった。

 費用面の他、日米同盟や周辺国に与える影響などを踏まえ、慎重に検討する考え。

 また、中国や北朝鮮を念頭に、警戒監視能力を強化するため、アメリカ軍のグローバルホークのような無人偵察機を導入する方針を示した。