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3歳男児の生体肺移植成功 「中葉」世界初

2013年7月2日 1:14
3歳男児の生体肺移植成功 「中葉」世界初

 肺の移植患者では国内最年少となる3歳の男児に母親の肺の一部を移植する生体肺移植手術が1日、岡山市の岡山大学病院で行われ、無事終了した。

 岡山大学病院で国内最年少の生体肺移植手術を受けたのは関西地方に住む3歳の男児。

 男児は1歳の時、骨髄移植を受けたが、その副作用で肺の機能が著しく低下したため母親から肺の一部の移植を受けたもの。手術は1日午前10時から始まり11時間後の午後9時に無事終了した。

 肺の移植には通常「下葉」と呼ばれる部分が使われるが、大人の肺では大きすぎるため、今回肺の中で最も小さい「中葉」という部分が移植された。血管や気管支の位置関係がこれまでの手術と異なり、中葉の生体移植に成功するのは世界で初めてのこと。

 男児は移植された肺で既に呼吸を始め、早ければ1か月後にも退院できる見通し。