モルディブを訪問中の新藤総務相は日本時間３０日午後、政府の放送委員会のシャヒーブ委員長と会談し、地上デジタル放送の日本方式を国の統一規格として採用するよう要請した。

　モルディブのテレビ局は国営放送１局と民放３局で、国営放送は既に日本方式の採用を決定しているが、民放３局のうち２局は欧州方式の採用に傾いているといわれている。会談でシャヒーブ委員長は、日本方式の採用にあたっては、日本政府の全面的な支援が必要との認識を示した。これに対して新藤総務相は、日本政府として技術、研修制度、資金面での支援をパッケージで供与したいとの考えを示した。

　新藤総務相はこの後、ワヒード大統領とも会談し、東日本大震災の際にモルディブから約７０万個のツナの缶詰が提供されたことに感謝の意を表明した。