福島第一原発の事故調査を進めている原子力規制委員会は１７日、地震直後に１号機の原子炉建屋内で起きた水漏れの原因について、配管の破損ではなく、使用済み燃料プールの水がこぼれた可能性が高いとの見解を示した。

　１号機の原子炉建屋４階にある「非常用復水器」の周辺では、地震直後に大量の水が漏れているのを作業員が目撃したため、地震で配管が破損した可能性が指摘されている。しかし、水漏れの原因をめぐっては政府や国会の事故調査委員会でも見解が異なっており、原子力規制委員会は原因究明に向け、先月末、１号機の内部調査と作業員への聞き取りを行った。

　その結果、復水器の配管には明らかな破損は確認されず、建屋上部の使用済み燃料プールの水が地震の揺れでこぼれて、内部に入り込んだ可能性が高いとの見解を示した。