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日本野球機構“飛ぶボール”導入も公表せず

2013年6月12日 14:26
日本野球機構“飛ぶボール”導入も公表せず

 日本野球機構(=NPB)が、一軍の試合で使用している統一球について、去年よりも反発力が増すボールを今シーズンから導入しながら、その事実を公表しなかったことが分かった。

 NPBは、2011年から公平な競技環境づくりや国際大会への対応のために統一球を導入していたが、去年、ボールの反発係数が規定の基準値を下回るケースがあったため、メーカーに調整を指示。結果として、去年のものより反発力の高い「飛ぶボール」を今年から導入していた。

 この件についてNPBは、「混乱させてはいけない」として、公表せずにいたが、選手会側から統一球の検証と説明を求められ、変更していた事実を認めたもの。今年は昨シーズンに比べ、約1.5倍、ホームランの数が増えているが、NPBはメーカーに対し、ボールを改良したことを認めないように指示していたという。

 この問題について、菅官房長官は12日午前の会見で、「プロスポーツにおいては、プレーする選手やスタッフ、なによりファンの気持ちを大切にすることが極めて大事だと思う」と述べた。その上で、日本野球機構は国民の気持ちを受け止めながら適切に対応するべきだとの考えを示した。