中国による沖縄・尖閣諸島への領海侵犯が相次ぐ中、小野寺防衛相が中国と領有権問題を抱えるフィリピンなどを訪問し、中国の海洋進出への対応を協議することがわかった。

　小野寺防衛相は今月下旬、フィリピンで防衛首脳会談を行い、沖縄の尖閣諸島や南シナ海の南沙諸島など、両国が安全保障上の問題とする中国の海洋進出への対応で、意見交換したい考え。防衛相がフィリピンを訪れ、防衛首脳会談を行うのは２００５年以来で、防衛省幹部は、「中国に対して同じ問題意識を持つ国と連携を深めたい」としている。

　さらに小野寺防衛相は、来月上旬に尖閣諸島を対象エリアに持つ、アメリカ・太平洋軍司令部（ハワイ）を訪問することも調整している。