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イランの重水炉建設進行に懸念~IAEA

2013年5月23日 13:03

 IAEA(=国際原子力機関)は22日、イランが行っている重水炉の建設がかなり進んでいるとして懸念を示した。重水炉は、核兵器に転用できるプルトニウムを生産しやすく、国連安保理も建設の中止をイランに求めている。

 IAEAは22日、「イランの核兵器開発疑惑に関する報告書」をまとめた。イラン西部・アラクにある建設予定地に、原子炉や制御のための機器などが既に運び込まれたことが、今月に行った査察から明らかになったとしている。国連安保理も重水炉の建設中止を求めてきたが、イランは来年後半の稼働を目指している。

 従来の濃縮ウランに加え、新たにプルトニウムの生産能力も現実味を帯びてきたことで、来月に開かれるIAEA理事会では加盟国から深刻な懸念が示されることは確実。