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オートレース場に○○の大群が“襲来”

2013年5月13日 21:47

 福岡県飯塚市のオートレース場で、ある生き物の群れが舞い込み、2日連続でレースが中止に追い込まれた。

 9日の飯塚オートでの最終・第12レースのスタート直前、場内アナウンスが響いた。「ただ今、走路内に鳥が入っておりますので、第12レースの発走までしばらくお待ちください」。走路には、20羽から30羽の鳥が飛び交っていた。

 飯塚オートはレースを一時中断し、車を使って追い払うが、場外に出る気配はない。その後、走行中の選手や車体に鳥が衝突すると危険だとして、レースの中止を決めた。

 さらに、ナイターレース2日目となった10日も、鳥の大群が走路内に侵入。実況は「またあいつらがやってきました。昨日よりも大量ですね」と警戒、「鳥たちよ、お願いですから、どこかへ行ってください」という懇願もむなしく、2日連続で最終の第12レースが中止となった。

 飯塚市公営競技事業部・山本康平課長によると、飯塚オートでは2005年からナイターを開催しているが、鳥によるレールの中止は初めてで、発走(スタート)の制約時間内に追い払うことができなかったため中止したという。

 また、日本野鳥の会・木原直人さんは「ハクセキレイというセキレイの仲間だと思う。(レース場を)ねぐらとして集まって、そこにたまたま餌があるという感じかもしれない。虫が照明の光に集まる。(侵入した原因は)それもあると思う」と話している。また、ハクセキレイは日本各地に生息しており、特にこの時期に動きが活発になるわけではないという。

 飯塚オートは、2日連続の鳥の侵入を受けて、レース前に照明を消したり、ロケット花火を打ち上げたりする緊急対策を行った。その結果、11日と12日は鳥の侵入はなかった。飯塚オートは、来月上旬にもナイターレースを予定しており、対策を再検討するとしている。

 なお、この2日間で中止となった最終レースの払戻金は約1700万円となり、運営する飯塚市が全額を返還することになっている。