ロシアと中東諸国を訪問中の安倍首相は３０日、モスクワ市内で開かれた日本大使館などが主催した会合で挨拶し、日露両国の経済分野での連携を訴えた。

　安倍首相「日本が持てる技術や文化を活用して、いかなる貢献をなし得るかを示し、協力・可能性を広める絶好の機会です」

　この会合には、日露両国の財界人など約４００人が参加した。安倍首相は都市環境、日本食、最先端の医療機器の３分野で日本の持つ技術を紹介し、「日本の経済力が日露関係の一層の発展に用いられることを希望する」と強調した。

　安倍首相は今回、日本の経済界から約１２０人を同行させ、ロシア経済への貢献をアピールした。プーチン大統領も日本との経済連携には積極的で、安倍首相としては日本の協力をてこに北方領土交渉を進展させたい思惑もある。

　安倍首相は日本時間５月１日未明、２番目の訪問国・サウジアラビアに到着し、サルマン皇太子と会談する。