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北朝鮮ミサイル、標的や迎撃態勢は?

2013年4月12日 3:16

 北朝鮮のミサイル発射をめぐり緊張が続いているが、ミサイルの標的や迎撃態勢はどうなっているのだろうか。

 発射が想定される北朝鮮のミサイルは中距離弾道ミサイル「ムスダン」の他、スカッドやノドンなど複数のミサイル。スカッドは射程300キロから500キロ。ノドンの射程は約1300キロ。専門家によれば、ノドンは日本をターゲットにしている。

 ムスダンは約4000キロまで及び、アメリカ領・グアムのアメリカ軍基地まで届くとみられている。グアムでは3段階ある警戒レベルが最低の「グリーン」から「イエロー」に一段階引き上げられた。

 今回、北朝鮮はアメリカや日本の領土を標的としているのだろうか。北朝鮮情勢に詳しい武貞秀士氏は「グアムに向けてムスダンを撃ち、日本に向けてノドンミサイルを撃って全面戦争を覚悟しているようには見えない。それは、最終目標である大陸間弾道弾(ミサイル)でワシントンまで恐怖に陥れた上で、アメリカを中立化させようという大目標が台無しになってしまう」と、目的はあくまで朝鮮半島情勢にアメリカが干渉しないようけん制することだと指摘する。

 しかし、ミサイルの射程には日本も含まれる。日本に向かってミサイルが飛んできた場合、迎撃はできるのだろうか。日本に向かっていると確認された場合、まず、ミサイルが大気圏外にあるうちに日本海に配置されたイージス艦から「SM3」というミサイルで迎撃。もし撃ちもらした場合は地上に配備された「PAC3」ミサイルで打ち落とす二段構えの計画だ。

 北朝鮮は今回、ミサイルの発射時期や方角など予告しておらず、予断を許さない状況が続く。