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南海トラフ地震 経済被害は最悪220兆円

2013年3月19日 2:04
南海トラフ地震 経済被害は最悪220兆円

 最大で死者32万人と想定される南海トラフ巨大地震で、最悪の場合、経済被害額は東日本大震災の約10倍の約220兆円に上るとの推計が18日に公表された。

 南海トラフ巨大地震は、マグニチュード9の巨大地震で、最大34メートルの津波などによって死者は32万人に上ると想定されている。この地震が発生した場合、生活に与える影響は深刻で、最悪の場合、北海道・東北地方を除く40都府県の3440万人が断水の影響を受ける他、2710万軒が停電するとの予測も公表された。

 さらに、内閣府の試算では、この地震や津波によって、住宅の倒壊や、企業の被災に伴う生産の停止などが起こり、その被害額は約220兆円に上ることが明らかにされた。これは、東日本大震災の約10倍にあたる。

 一方で、住宅の耐震化率の向上や、企業の防災対策などを進めることで、経済的な被害額は約半分の118兆円まで減少するとの試算も出された。

 政府は近く、対策を盛り込んだ最終報告書を取りまとめて、13年度から具体的な対策を進めることにしている。