安倍首相が１５日、ＴＰＰ（＝環太平洋経済連携協定）の交渉に参加することを正式に表明したことについて、日本商工会議所・岡村会頭はこれを歓迎した。一方、ＪＡ全中（＝全国農業協同組合中央会）は、抗議声明を発表した。

　「このラストチャンスと言われるべき時に、安倍首相が交渉参加を表明されたことに、その英断を歓迎したいと思います」－岡村会頭は、できるだけ早い時期に交渉に参加するよう求めた。懸念されている農業については、国際競争力を強化するためにも、政府による大胆な規制緩和が望まれると述べた。

　一方、ＪＡ全中は１５日、安倍首相のＴＰＰ交渉参加表明に対し、抗議声明を発表した。

　全国農業協同組合連合会・萬歳会長「首相が極めて前のめりな姿勢で参加表明に踏み切ったことは到底納得できない。全国の農業者とともに強い怒りをもって抗議する」

　声明では、ＴＰＰに参加した場合の影響の試算を事前に情報開示しないまま参加表明したことについて極めて遺憾だ、としている。