ＩＡＥＡ（＝国際原子力機関）は２１日、イランの核開発に関する報告書をまとめ、イランが核関連施設に新型の遠心分離機を設置したことを明らかにした。

　ＩＡＥＡの報告書によると、イランは中部・ナタンツにあるウラン濃縮施設に初めて高性能な新型遠心分離機の設置を始めた。関係筋によると、この新型遠心分離機は従来のものに比べて３倍の濃縮能力があるということで、本格的に稼働すれば国際社会の批判がさらに強まるのは必至。

　また、報告書は、核兵器開発疑惑の解明に向けて１年以上続いているイランとの交渉に進展は見られず、ＩＡＥＡが査察を求めている軍事関連施設では証拠隠滅ともとれる妨害工作がさらに進んでいると指摘している。