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首相が所信表明 日本経済再生を強く訴え

2013年1月28日 19:24
首相が所信表明 日本経済再生を強く訴え

 第183回通常国会が28日、召集された。安倍首相は衆・参議院本会議で所信表明演説を行い、デフレ脱却などによる日本経済の再生を強く訴え、与野党の協力を呼びかけた。

 安倍首相の演説は、経済の再生と東日本大震災からの復興にほぼ絞りこんだ内容となった。

 安倍首相「危機の突破は全閣僚が一丸となって取り組むべき仕事です。同時に、与野党の別を問わず、国政に携わる全ての国会議員が担うべき責任でもある。危機を突破せんとする国家の確固たる意思を示すため、与野党の叡智(えいち)を結集させ、国力を最大限に発揮させようではありませんか」

 安倍首相は、憲法改正など安全保障に関する持論は棚上げし、経済再生や被災地復興に全力を挙げる姿勢を強調した。夏の参議院選挙を強く意識し、火種になりかねないテーマは先送りしたと言えそうで、自民党幹部も「丁寧に、そして謙虚に」国会を運営していく方針を強調している。

 一方、野党に転落した民主党は、日本維新の会を中心に「野党共闘」を呼びかけており、大阪市・橋下市長(日本維新の会・共同代表)は28日、前向きな考えを示した。

 民主党・海江田代表「(日本維新の会との)国会での共闘、政策の協力、そして選挙での協力、この手順をひとつひとつ踏んでいくということになります」

 橋下共同代表「安倍首相のロケットスタートは非常に順調ですから、これに対してのチェック機能を果たせる野党勢力はどうしても必要だし、自民党、公明党の勢力と、それに対抗する勢力をしっかり作って、選挙で信を問わなければいけないでしょう」

 しかし、日本維新の会・石原共同代表は「(Q野党の結集をどう進めるか)野党の結集なんかないね」とあっさり否定している。

 野党の足並みがそろわない中、安倍首相としては景気回復を国民が実感できる状況をつくれるかどうかが最大の課題になりそうだ。