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小野寺防衛相 自衛隊の体制強化の考え示す

2012年12月28日 21:31

 小野寺防衛相は、長期的な防衛力整備の方針を示す防衛計画の大綱の見直しについて、中国の海洋進出などを念頭に、領域防衛のため自衛隊の体制を強化する方針を打ち出す考えを示した。

 小野寺防衛相「首相から指示があった国民の生命財産、領土・領海・領空を断固として守り抜くと、そのための防衛大綱、中期防衛力整備計画の見直しだから、全体としては自衛隊の体制強化だと思っている」

 小野寺防衛相は「質的にも量的にも、しっかり国民を守れる体制に変えていきたい」と述べ、中国や北朝鮮の動向を念頭に、防衛予算や人員の拡充など、自衛隊の体制強化を打ち出したい考えを示した。

 その上で、民主党政権の時に作られた今の防衛大綱にある、自衛隊を全国にまんべんなく配置する従来の考え方を見直し、部隊を機動的に運用する「動的防衛力」という考え方について、「防衛力全体の向上につながるのか再検証したい」と見直しを示唆した。

 また、来年度の予算要求については、「防衛大綱の見直しを前提とした予算を検討したい」と述べた。防衛省では、中国による領海・領空侵犯に対処するため、警戒監視活動にかかる燃料や修理費などを増額して要求する方針で、この10年間、減少を続けていた防衛予算が来年度は増える見通し。