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ノロウイルス猛威 各地で集団感染の被害

2012年12月25日 2:32
ノロウイルス猛威 各地で集団感染の被害

 今冬、ノロウイルスが猛威をふるっている。NNNの調べによると、先週以降、宮城・大崎市で77人が発症、山梨・甲斐市で約1180人が発症、広島市で627人が発症、大分・竹田市では11人が発症し、1人が死亡、宮崎・日南市では44人が発症し、6人死亡と集団感染の被害が報告されている。

 ノロウイルスの集団感染が起き、患者6人が死亡した日南市の医療法人「春光会」東病院・宮路重和理事長は「(患者の)おう吐だけの処理をしているような状況。(介護者が)知らぬ間に菌を運んでいた可能性はあるかもしれない」と話し、症状を訴える患者が出た後も、病院はノロウイルスの感染を疑わず、対応が遅れたとみられている。

 ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎は、過去10年で最悪だった06年に次ぐ勢いで拡大し、猛威をふるっている。さらに、今年のノロウイルスには、特徴があるという。

 「(ノロウイルスの)表面の形が変わっている。『変異体』と呼ばれるものが、たくさん流行しているのが特徴」-国立感染症研究所ウイルス第2部第1室・片山和彦室長によると、人間の抗体は変異したウイルスに反応しにくくなり、感染しやすくなるという。

 感染力の強いノロウイルスには、今後も注意が必要。