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パレスチナを「国家」に格上げ 決議を採択

2012年11月30日 11:33

 国連総会で29日、パレスチナの国連でのオブザーバーとしての地位を「組織」から「国家」に格上げする決議が賛成多数で採択された。

 「国連総会はパレスチナ国家の出生証明書を発行してください」-パレスチナ自治政府・アッバス議長は、採決前の演説でこのように決議案への支持を訴えた。この後、投票が行われ、パレスチナの国連での地位を、現在の「オブザーバー組織」から「オブザーバー国家」に格上げする決議が、日本を含む138の賛成多数で採択された。反対9、棄権41で、アメリカやイスラエルは反対票を投じた。

 オブザーバー国家は正式な加盟国とは違い、国連での投票権がないなど象徴的な地位にとどまる。しかし、パレスチナとしては国際社会から国家としての承認を受けたと主張することで、イスラエルとの和平協議を有利に進める狙いがあるとみられる。