×

“第3極”めざす動き活発に…野田政権は?

2012年10月30日 20:19
“第3極”めざす動き活発に…野田政権は?

 臨時国会が29日召集され、31日からは野田首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が始まります。野田首相は野党からの攻勢に加えて石原東京都知事が旗揚げする新党など、いわゆる“第3極”をめぐる動きも気になるところのようです。

 野田首相「明日への責任をひたすらに果たしていく政治文化を確立しようではありませんか」

 29日に行われた野田首相の所信表明演説。この演説では“明日への責任”というフレーズが繰り返し使われていました。約30分間の演説で用いた“明日への責任”はなんと20回!自民党・安倍総裁は「大変失望しました」「この演説を聞いていて野田内閣には“明日はない”と確信した」と、野田首相の言葉を引用して批判しました。野党側は今後、攻勢を強めていく見通しで、野田首相は苦しい国会運営を強いられることになりそうです。

 さらに、野田政権にダメージとなる出来事が29日に起こりました。民主党の熊田篤嗣衆院議員と水野智彦衆院議員が、野田首相の政権運営への不満などを理由に離党届を提出したのです。2人は河村たかし名古屋市長が代表を務める政党「減税日本」に合流することも検討するといいます。この2人の離党が認められたとすると、与党の衆議院での過半数割れまではあと6人。民主党から離党する動きは今後、広がる可能性もあります。

 また、橋下大阪市長率いる日本維新の会や、東京都の石原知事が旗揚げを表明した新党など、民主党でも自民党でもない、いわゆる“第3極”を目指す動きは活発化してきています。

 日本維新の会・橋下代表「今までの自民党・民主党では、絶対にできない体制の変更。平成の世にあった新しい日本の体制に変えなきゃいけない」

 石原東京都知事「新党を作って、その仲間と一緒に(国政)復帰してやろうと思っています」

 野田内閣や民主党の支持率が低迷するだけに、これからも、こうした“第3極”に移ろうと離党を模索する議員が現れる可能性があります。

 こうした離党の動きを抑える狙いもあってか、29日夜、野田首相は当選1回の衆院議員を首相公邸に招いて食事をしました。参加した宮崎岳志議員は、「党内も溝や亀裂があったということで、そういったものを和ませようという趣旨なんだろうなと感じました」と話しました。野田首相らは、離党の動きが広がることに警戒感を持っており、今後も若手議員らとの会を開く方針だということです。

 野田首相は27日、被災地岩手県を訪れ、水産加工工場などの視察をしました。宮古市の商店街を訪れた際、野田首相が足を止めたのは…。大好きな「お酒」でした!一杯すすめられると…。「あ、おいしい!」と、すっかりお気に召した様子の野田首相。お土産としてお酒を購入することに。2本セットで2700円ということで支払いをしようとする野田首相でしたが、「足りていると思いますが」と言いながら差し出したのはなんと3万円!?

 店の人「…2700円ですよ」

 野田首相「あ~、そうかそうか(一同大爆笑に)」

 首相の勘違いで、その場の雰囲気が和やかになりました。

 31日からはいよいよ、野田首相の所信表明演説に対する各党の代表質問が行われ、論戦が本格的に始まります。