×

臨時国会召集 参院で首相の所信表明なし

2012年10月29日 13:15
臨時国会召集 参院で首相の所信表明なし

 臨時国会が29日に召集された。参議院では野田首相の所信表明演説が行えないなど冒頭から異例の展開となっており、衆議院の解散をめぐる激しい与野党の攻防が予想される。

 臨時国会で野田首相は、赤字国債発行法案などの成立を目指す。これに対し、野党側は「近いうちに信を問う」とした衆議院の解散を求め、政権を厳しく追及する方針。

 野党が多数を占める参議院では、首相の所信表明が行えないという異例の事態で始まった。

 民主党・輿石幹事長「スタートから首相の所信を受けないというようなことは、憲政史上初めてでありましょう」

 自民党・石破幹事長「問責を可決された首相の下での所信を聞く本会議は、立てる必要がない。解散を求めるということと、きちんと国会が動き懸案が処理されていくと、この両方を満足するような対応をしていかねばならない」

 自民党はここに来て、重要法案の成立に基本的に協力する方向にかじを切りつつある。「法案を全て片づけてしまえば、野田首相も解散を判断せざるを得ない」というもくろみからだ。

 民主党では29日、いずれも1回生議員の熊田、水野両衆議院議員が離党届を提出した。政権の求心力低下に歯止めがかかっておらず、野田首相にとって厳しい展開が予想される。