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法相の後任に滝実元法相就任 異例の再登板

2012年10月24日 18:50
法相の後任に滝実元法相就任 異例の再登板

 23日に法相を辞任した田中慶秋氏の後任に、滝実元法相が就任した。拉致問題担当相は藤村官房長官が兼務する。

 退任してからわずか3週間余りでの再登板に、滝氏本人も「(首相から)緊急事態とも言えるような状態だから、引き受けてもらいたいと(言われた)。せっかく肩の荷が下りたのに、また、両肩に重しが乗っかったような感じ」と、戸惑いを見せている。

 滝氏は今年6月に法相に就任したが、1日の内閣改造では高齢を理由に自ら退任を望み、田中氏に交代したばかりだった。政権内でも「苦しい対処だ」とささやかれる閣僚交代に、野党は批判を強めている。

 自民党・高村副総裁「(田中氏辞任の)本当の理由を言わないで、こうやって詰め腹を切らすという、民主党政権のうそつき体質こそ、ほとんど病気だ」

 政府は24日、29日からの臨時国会召集を提案する予定だったが、野党の反発は強く、見通しは立っていない。「機能強化」をうたった改造人事がつまずいたことで、政権の求心力はむしろ弱まる一方となっている。