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法相に滝氏再登板 拉致相は藤村氏が兼務

2012年10月24日 14:23
法相に滝氏再登板 拉致相は藤村氏が兼務

 23日に法相を辞任した民主党・田中慶秋氏の後任は、民主党・滝実元法相に決まった。拉致問題担当相は藤村官房長官が兼務する。滝氏は在任わずか3週間余りの田中氏を挟んで再登板するという異例の事態となった。

 滝氏は今年6月、法務副大臣から昇格する形で法相に就任したが、今月1日の内閣改造では、74歳という高齢を理由に自ら退任を望む考えを表明し、田中氏に交代したばかりだった。

 藤村官房長官の会見では、滝氏について、なぜ今月の内閣改造で退任させ、なぜ今回、再起用したのか理由がただされたが、藤村官房長官は「人事権者である野田首相の判断だ」と繰り返し、苦しい釈明に終始した。

 一方、野党側は、田中氏の交代をめぐる政権の対応に批判を強めている。自民党・菅幹事長代行は「国会審議さえ出席をしない。そんな閣僚を罷免もしないで、まさに病気を理由に辞めさせる。まさに姑息(こそく)な野田首相です」と述べた。

 こうした中、政府は24日午前11時からの衆院議院運営委員会理事会で29日からの臨時国会召集を提案する予定だった。しかし、解散をめぐる野田首相の対応などに自民党など野党が反発を強めて、結局、理事会自体が開かれていない。

 法相を前任者に戻して仕切り直したい野田政権だが、暗雲が立ちこめたままとなっている。