×

反日デモで重傷の男性、訴え取り下げ

2012年10月17日 22:24

 先月、反日デモの最中に日本車に乗っていた中国人男性が暴徒に襲われて重傷を負った事件で、被害者の男性は、警備態勢に不備があったとして警察当局を訴えていたが、17日までにその訴えを取り下げていたことがわかった。

 被害にあった中国人男性は、先月15日、西安で日本車を運転している際に暴徒化したデモ隊に襲われて頭蓋骨を折るなどの重傷を負った。その後、男性は「十分な警備態勢をとらなかった」として、警察当局に治療費など600万円余りの賠償を求める訴えを起こしていた。しかし、男性の弁護士によると、男性と家族が警察側と話し合いを持ち、弁護士に事前の相談なく、17日までに訴えを取り下げたという。

 男性が入院する病院では警察官が警備にあたり、部外者は接触できない状態で訴えを起こしたことで、警察から圧力がかかり、示談した可能性もあるとみられる。