原発立地県として初めて議会に判断が委ねられた「中部電力」浜岡原発（静岡・御前崎市）の再稼働の是非を問う住民投票条例案は１１日、県議会の採決の結果、否決された。

　この条例案は、静岡県内での約１６万５０００人の署名を基に、県議会に直接請求された。静岡・川勝県知事は、条例案に賛成の意見を付けて県議会９月定例会に上程して審議を行う一方、投票資格など条例案に多数の不備があり、実施にあたっては何らかの修正が必要と指摘していた。このため、超党派の議員が本会議最終日に一部を修正した議案を提出、原案と修正案の双方が採決された。

　その結果、原案は全会一致で反対、修正案についても、自民党系の会派が全員、民主党系会派も半数が反対するなどして、ともに否決され、原発立地県での原発再稼働の是非を問う初めての住民投票は実現しなかった。