政府とは十分な意思疎通~日銀・白川総裁
前原経財相は5日、金融政策決定会合に出席し、日銀に対してさらなる金融緩和を求めた。しかし、日銀は追加の金融緩和は決めず、現状維持とした。日銀・白川総裁は政府とは十分な意思疎通を図っており、日銀の金融緩和策に対する考えは理解してもらっているとの認識を示した。
経財相が日銀の金融政策決定会合に出席するのは9年半ぶり。前原経財相は今回の出席について、「デフレが克服できていないことへの危機感を示したかった」と話した。
しかし、日銀は5日の決定会合で、景気の現状に関して「緩和した状態にある」と判断し、追加の緩和を行わず現状維持とすることを全員一致で決めた。
白川総裁は会見で「民間企業の積極的なチャレンジが重要だが、同時に思い切った規制緩和をはじめ、政府による成長力の強化のための環境整備も不可欠」と述べ、政府とは十分な意思疎通を図っており、日銀の金融緩和策に対する考えは理解してもらっているとの認識を示した。