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北朝鮮に遺骨 遺族が墓参りのため平壌到着

2012年9月30日 9:42

 終戦前後の混乱の中で亡くなった人の遺骨が北朝鮮に残されている問題で、遺族らが墓参りを行うため、29日午後、北朝鮮・平壌に到着した。

 終戦前後に北朝鮮の平壌で亡くなり、埋葬された人の遺族ら16人のグループは29日午後、平壌に到着した。墓参団の女性は「(引き揚げ後)64年ぶりなんです。この土を踏めたのが本当にうれしい」と話した。

 一行は来月1日、平壌郊外の龍山墓地で墓参りを行う予定だが、遺族が、自分の家族の遺骨が眠るとされる場所を訪問するのは初めてとなる。墓参団・佐藤知也団長(80)は「(墓前で)持ってきたお線香やお菓子を並べて、(戦後)67年目の墓参りを本当に心をこめてやりたい」と話している。

 厚労省によると、終戦前後の混乱で北朝鮮には日本人の遺骨約2万1600柱が残されているとされ、先月末、別の民間団体が初めて現地で遺骨の調査と慰霊を行っている。